GateKeeper -FeliCa対応入退管理システム- | Software | AmpiTa Project

GateKeeper version 2

開発時期:2023年

開発者:AmpiTa Project

開発言語:C#言語(Visual Studio 2022)

GateKeeper version 1

開発時期:2016年

開発者:AmpiTa Project

開発言語:Visual Basic言語(Visual Studio 2010)

GateKeeper version NCVC

開発時期:2011年

開発者:AmpiTa Project

開発言語:Visual Basic言語(Visual Basic 6.0)




目次

 ├ 背景・概要
 ├ メイン画面
 ├ 受付(入退管理)
 ├ 自動認識・自動入力
   └ チェッカー付属
 ├ 受付3モード
   ├ 入場モード
   ├ 退場モード
   └ 記録専用モード
 ├ バーコードリーダー/磁気カードリーダーを使う場合
 ├ 受付管理設定
 ├ 管理画面
 ├ 非接触・非光学カードのGateKeeper対応
 ├ 過去の振り返り
   ├ 初期版(NCVC)
   └ GateKeeper version 1
 ├ 動作をサポートするシステム
   ├ PaSoRi関連ソフトウェア
   └ Microsoft .NET Framework
 ├ 無償提供中
   ├ ダウンロード(Vector)
   ├ フライヤー
   └ マニュアル
 └ おわりに




背景・概要

 研修会は『研修時間』として90分と決められていても、その入場に手間取れば定刻開始ができないか、遅れて入場する人が居るか、いずれかが生じる恐れがあります。

 GateKeeperを最初に開発した当時、開発者は病院に勤務しており、医療安全研修という院内研修での受付業務の煩雑さに課題を感じていました。
 17時まで臨床業務をして、早く帰りたい人を院内に留めて研修に参加してもらうのですが、その受付は短時間に数百人をさばかなければならないため大変な混雑、そして殺気立ちます。
 医療法の解釈にもよりますが、参加者/未参加者を管理しなければならないため入場管理は必要不可欠でした。

 そのスマート化を目指してGateKeeperを企画・開発しました。
 2012年の開発当初は名称を『NCVC Event Entry System』としていましたが、2016年にVisual Studioに開発環境を移した際に名称を『GateKeeper』としました。

 多用途安否確認システム AmpiTa のversion3のリリースに伴い、GateKeeperも見直しを迫られたのでversion2をリリースしました。

 ソフトウェアの機能は『受付管理』です。

 入場や退場を記録するだけのものです。

 その記録を起こす方法には一覧表をダブルクリック(タッチパネルであれば連続タップ)、磁気カードのスワイプ、バーコードリーダーでの走査、そして非接触ICカードの走査です。




メイン画面

 非常につまらない画面ですが、イベント一覧が上方に表示されるので、それを選んで受付業務を開始します。

 管理者用画面に遷移するのもメイン画面からです。

 管理者用画面は初動から遷移できますが、受付画面はイベントを作ったあとでなければ遷移できません。




受付(入退管理)

 受付画面は比較的シンプルだと思います。

 IDを手入力して実行ボタンを押す方法、タッチパネルやマウスで一覧表を操作する方法が実施できます。

 特に画面表示に影響しないのがICカードです。交通系ICカードに採用されているFeliCaを使えば瞬時に自動認識できます。




自動認識・自動入力

 GateKeeperは交通系ICカードなどが使えることが特徴です。

 カードに情報を書き込むことはしません(できません)ので、逆に言えばどのようなカードを用意して頂いても構いません。

 SUICA、Pasmo、ICOCA、PiTaPaなど交通系ICカードはFeliCa仕様であればいずれも使用可能です。
 WAONカードなどのポイントカードや電子マネー系のカードも対応している物が多いです。
 ビジネスホテルの会員証もいくつか対応していました。

 鉄道の自動改札並みに、流れるように受付をすます事ができる非接触ICカードの導入をお勧めします。

FeliCaカードリーダーと交通系ICカード


ソニー NFC通信リーダー『PaSoRi』
 非接触型ICカードを走査(スキャン)するために必要なリーダーです。
 USBケーブルでパソコンと接続するだけで使えます。電源等は不要です。
 GateKeeperはSONY製のPaSoRiに対応しています。最新の開発デモではRC-380を使用していますが、他の機種との互換も確認されています。無難な買い物をするのであればRC-380をお勧めします。
 確定申告等でのマイナンバーカード走査にも使えます。実際に去年も今年も確定申告で使えましたし、他の行政サービスでも使えています。

※.上に描かれているアフィリエイト広告はALPHを使って作成しました。


 ICカードリーダー(PaSoRi)を使う場合は、予めパソコンとの間をUSBケーブルで接続した上で、GateKeeperの受付画面の管理タブにある『ICカードリーダー連続走査』にチェックマークを入れます。


 未接続の場合はエラーが返されます。


チェッカー付属

 GateKeeperにはFeliCaチェッカー機能が搭載されています。

 PaSoRiを接続したパソコンで GateKeeper の FeliCa Checker 機能を起動します。
 FeliCaカードをかざした状態で単回ボタンを押すと、その1枚を、1回だけスキャンして UID を画面上に表示します。
 この処理により、GateKeeperで使えるかどうかの判断がができます。

 連続スキャン機能も搭載しており、1秒間に4回(変更可能)のスキャンを実施、手元にあるカードを次々とかざしていけば GateKeeperで使えるカードか否かを簡単に判定できます。




受付3モード

入場モード

 入場を記録するモードです。

 入力されたIDなどに基づき名簿を参照(突合)し、一致する者があれば入場を記録します。

 既に入場済の場合は受付不可となるため、一度退場処理をするか、既にある入場記録を維持します。


退場モード

 退場にのみ対応するモードです。

 入場記録が無ければ退場は記録できません。

 途中退場が許容されない研修会などでは、途中退場した人をチェックするか、規定時間まで居た人をチェックして漏れた人を修了者として認めないか2つの方法が選べると思います。
 顔を知った社内研修などでは途中退場した人を容易にチェックできると思いますので退場モードは不要かもしれません。


記録専用モード

 『いつ』にフォーカスした入場記録モードです。
 『だれ』であるかは照合しません。ID入力欄に入力された情報、あるいは非接触ICカードのUnique IDを時刻とともに記録します。

 受付機には名簿情報を入れず管理できます。
 入場記録を総務課などに提出して、名簿と突合してもらうことで研修管理者は個人情報に触れることなく出席者管理ができるようになります。

 記録は下図のように読み取ったIDやUIDと入場時刻です。他に受付機名称や入場回数なども記録されます。




バーコードリーダー/磁気カードリーダーを使う場合

 GateKeeperはバーコードリーダー等に対応しています。

 とは言いますが、完全対応ではなく、姑息的対応になります。

 バーコードリーダー等はキーボードで入力したかのように情報を引き渡すモードでのみデータを受け取る事ができます。
 直接のデータのやり取りではなく、若干のアナログ感が入るため使用上の注意があります。


 バーコードリーダーや磁気カードリーダーを使用する場合は、ID入力欄が白い状態であることが必須要件となります。

 下図のように入力欄に色が塗られている状態では、バーコードリーダーで走査し打ち込まれた数字等は目的外の場所へ入力されてしまいます。

 GateKeeperでは一般的な処理後はID入力欄にカーソルが移動し、そこにデータが入力される仕様になっていますが、多少のタイムラグが生じることがあります。
 また、ユーザーが他の箇所にカーソルを合わせた場合はその操作を優先するために自動では戻りません。

 バーコードリーダーを持ち換えたり、次の順番の人と入れ替わっている間にカーソルは戻るように設計されていますので、通常使用には差し支えないと考えています。

 ID入力欄が白くなっている場合、バーコードリーダーのデータはID入力欄に自動入力され、バーコードリーダーからEnterキーを押したのと同じデータが送られる仕様から変更していなければ、自動的に登録ボタンを押下した効果が得られ、受付登録が実行されます。

カーソルが無い状態
ID入力欄にカーソルが無い(バーコード入力不可)
カーソルがある。
ID入力欄にカーソルがあり背景色が白色

ID入力欄にカーソルが無い(バーコード入力不可)
ID入力欄にカーソルがあり背景色が白色

ID入力欄にカーソルが無い(バーコード入力不可)
ID入力欄にカーソルがあり背景色が白色

バーコードリーダー
 よくあるバーコードリーダーです。
 GateKeeperでは特に機種指定はありません。
 これからお使いになるバーコードが一般的な仕様のもの、例えばJANやUCC/EANなどであればどのバーコードリーダーでも対応していると思います。特殊なバーコードを走査する場合には注意が必要ですが、物流などの何種類もバーコードが貼られるような環境でない限り、特殊なバーコードを使う必要はないと思います。
 ワイヤレス(無線)とワイヤード(有線)がありますが、作業の利便性から考えるとワイヤレスがお勧めです。ただし、研修準備段階で充電されていないと受付に利用できないため、管理状況によっては有線の方が確実かもしれません。

卓上バーコードリーダー(据え置き型)
 スーパーのレジなどで見かける卓上タイプ、バーコードリーダー側が固定位置でバーコードを近づけて走査するタイプのバーコードリーダーです。
 会議用長机を廊下に置いて受付するような場合、受付スタッフと入場者の間には長机(受付カウンター)があるためハンディのバーコードリーダーでは走査しづらい場合があります。また、スタッフが持つバーコードリーダーの動きと、入場者がバーコードを示す動きが一致せず互いに力んで動きを止める必要がありますが、卓上固定式であれば走査ミスは減る可能性があります。




受付管理設定

 受付画面には管理タブが用意されており、主に表示について調整することができます。

 リストを未受付者限定表示に切り替えることができるため、参加予定者がわかっている場合、来るはずの人が来ていないことに気づきやすくなります。
 また、タッチパネルで受付している場合、入場者が増えて未受付者が少なくなるにつれて、自身を見つけやすくなります。




管理画面

 管理者用の画面ではイベントをつくることができます。

 どのようなイベントであるかの概要設定と、受付に用いる名簿を紐づけます。

 名簿を参照しないモードで受付する場合は、空の名簿を自動作成する機能を用いて空名簿との紐づけを行います。

 基本設定では入退記録の方法や標準参加費などを決定することができます。




外部名簿インポート

 外部の名簿(CSVファイル)をインポートして受付管理に利用することができます。

  1. 管理画面(Administrator)を開きます。
  2. 受付名簿マスタを開きます。
  3. GateKeeperのデータに紐づけしたい項目があれば列番号を指定します(氏名・カナ・PID・UID)。
  4. CSV取込実行ボタンを押します。
  5. CSVファイルを指定します。
  6. インポートされ、一覧表に表示されます。
CSVインポート
名簿XMLファイル名変更




非接触・非光学カードのGateKeeper対応

ブランド名使用発行種別・備考
ICOCA交通系FeliCa
PiTaPa交通系FeliCa
hanica交通系FeliCa
EX-IC交通系FeliCa
JAL MILEAGE BANK / WAON電子MFeliCa
ANA MILEAGE CLUB / Edy電子MFeliCa
WAON電子MFeliCa
クロネコメンバーズ / nanaco電子MFeliCa
三井住友カードiD電子MFeliCa
HOTEL SAIBO独自FeliCa
SUNROUTE CLUB独自FeliCa
電子棚札不可独自ISO14443 Type-A
運転免許証不可政府ISO14443 Type-B
マイナンバーカード不可政府ISO14443 Type-B
SMBC PLATINUM PREFERRED不可CCISO14443 Type-A
JAL CARD / VISA不可CCISO14443 Type-A
COSTCO Card / Master不可CCISO14443 Type-A
AEON Card / Master不可CCISO14443 Type-A

  • 00 UNKNOWN
  • 01 ISO14443A
  • 02 ISO14443B
  • 03 PICOPASSB
  • 04 FELICA
  • 05 NFC_TYPE_1
  • 06 MIFARE_EC
  • 07 ISO14443A_4A
  • 08 ISO14443B_4B
  • 09 TYPE_A_NFC_DEP
  • 10 FELICA_NFC_DEP




過去の振り返り

初期版(NCVC)

 下図は2011年4月に作成されたものです。この時点で既に入退管理システムは仕上がっていたので、開発時期は遅くとも2011年4月ということになります。


GateKeeper version 1

 下図は2019年2月のものです。
 基本的な構成は2011年から変わっていません。


 当時から無線ICタグを使うという点では共通した機能を備えていますが、基盤技術が違います。
 13.56tMHz帯の無線ICタグというものを使っていました。耐久性が高いので貸出用の制服に付けられていることもあります。貨物用パレットや食器などに仕込まれていることもあります。

13.56MHz RFID
FeliCa (NFC)




動作をサポートするシステム

PaSoRi関連ソフトウェア

 GateKeeper で FeliCa を使う場合には SONY 製の PaSoRi が必要になります。

 PaSoRi を使うためには、基本的なソフトウェアが導入され、パソコンと PaSoRi の間の通信が確立している必要があります。

 下記リンクから無料でダウンロードできますので調達願います。


Microsoft .NET Framework

 .NET Frameworkが無いと正しく動作しない可能性があります。多くのパソコンに.NET Frameworkはインストールされていますので、特に準備をすることなく使用できる可能性がありますが、未導入である場合には導入をお願い致します。




無償提供中

ダウンロード(Vector)

 本ソフトウェアはVestorさんの協力の下で無償配布しています。ダウンロードご希望の方はVectorさんのウェブサイトをご参照ください。

Vector:【GateKeeper】FeliCa(NFC)対応受付出欠管理システム




フライヤー

 GateKeeperは売り物ではなく無償提供品ですが、フライヤーを作ってみました。


ソニー NFC通信リーダー『PaSoRi』
 非接触型ICカードを走査(スキャン)するために必要なリーダーです。
 USBケーブルでパソコンと接続するだけで使えます。電源等は不要です。
 GateKeeperはSONY製のPaSoRiに対応しています。最新の開発デモではRC-380を使用していますが、他の機種との互換も確認されています。無難な買い物をするのであればRC-380をお勧めします。
 確定申告等でのマイナンバーカード走査にも使えます。実際に去年も今年も確定申告で使えましたし、他の行政サービスでも使えています。


マニュアル

 GateKeeperのマニュアルです。

 わかりづらい場合はAmpiTa Projectへ直接ご連絡ください。




おわりに

 このGateKeeperは元々、病院勤務時代に院内研修の出欠管理をスマート化したいと考えて開発したものです。
 500人規模の研修会、開会ギリギリまで臨床で業務にあたっていた医師や看護師らが集まるのでチェックイン/チェックアウトに時間をかけてしまうと研修本体の時間を削る事になってしまうので自動化を進めました。

 研修自体は売上や利益に直結するものではないので費用はかけづらく、どうせかけるなら講師など研修の質向上に使いたいと思うのが普通だと思います。
 ゆえにこのGateKeeperは無償提供しています。チェックインに時間もお金もかけず、質の高い研修が行われることを願っています。

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