システム開発に必要な『コード』
コンピュータ・システムを開発する上で、コンピュータに指示を出すプログラミングコードの記述は不可欠です。
0と1が羅列されたような機械語は読解困難ですが、人として理解しやすい言語を用いたプログラミング言語はたくさんあります。
昭和の時代から使われている『BASIC』は非常にわかりやすい言語です。
『IF』『THEN』の組合せで指示される『もしAが10以下ならばAにBを足す』のようなものは基本的な指示です。
簡単だと言っても『BASIC』という新しい言語を習得する必要があります。
システムを動かす上では IF~THEN の指示だけでは終わらないので、様々な指示方法を身に付ける必要があります。
ノーコード開発
ノーコード開発とは、プログラミング言語を使わずにアプリケーションを開発する手段です。
プログラムと言う程ではありませんが、少し凝ったスライドショーはノーコード開発に近いかもしれません。Microsoft Power Pointで作成するスライドショーで、アニメーション効果を使って字が動いたり、画像が浮き出たりするのは、ノーコードながらも『指示』を出した結果です。
もしプログラミング言語で書くとすれば『新しいスライドが表示されたとき、文字群を座標AからBへ1秒かけて移動せよ』といった指示を出すことになります。これがドラッグ&ドロップやクリックだけで指示できるのがノーコード開発です。
ローコード開発
ローコード開発は、僅かでもコードを記述してアプリケーションを開発する手段です。
ノーコード開発の延長線上で、少しだけコードを使えばローコードとなりますが、そうした偶発的な意味ではなく、最初からローコードで開発すると決めて進めることが一般的です。
ノーコードでは、用意された部品を組み合わせて作るにとどまるため、おのずと限界が見えてきます。
一方でローコード開発では、用意されていない部品を自ら制作して組み込むことができるのである程度の拡張性が確保されます。
AmpiTaのノーコード・ローコード
AmpiTaではウェブファイルの制作をノーコードでできるように機能を組み込んでいます。
安否確認やARSなど、連絡者はウェブページを操作して情報を送ります。
そのウェブページが動作するためには、人間が目視できるウェブファイルと、そのページの機能を補完するウェブファイルが必要になります。
これらのファイルは主にPHP言語とHTMLタグで構成されていますが、AmpiTaはコードを見る事無くファイルを制作できます。
下図は入力画面のサンプルです。
各項目の見出しに表示される項目名は任意で入力します。
入力方法は選択式(ラジオボタン)か文字記述かを選びます。
選択式の場合は選択肢を用意します。
当該項目が必須入力項目であるのか否かを決定します。ここで必須に指定した場合、未記入で送信するとエラーを返します。
これらの設定をすると、自動的にウェブファイル群を制作し、1つのフォルダにまとめて出力します。
ユーザーはコードを見る事もありません。
PHPカスタマイズ可能
PHP言語という、一般的な、汎用的な言語のファイルは、ユーザーが書き換えることができます。
AmpiTaがエクスポートするファイル群にはロックをかけていませんので、メモ帳で簡単に編集できます。
ノーコード開発した場合はラジオボタンで選択することになりますが、カスタマイズしてドロップダウンメニューでの選択に変更する事もできます。
AmpiTaには無いパーツを組み込むことができます。
AmpiTaは完成品のウェブファイルであり、半完成品のファイルをエクスポートします。
災害モードウェブページ
AmpiTaでは、災害モードのウェブサイトをノーコード開発する機能も備えています。
ウェブサイトへのアクセス集中に対して、表示容量を軽量化することでダウンを回避するためのページです。
したがって、発災後に制作することになります。
落ち着いて、簡単に作れるように工夫しています。
おわりに
ノーコード開発やローコード開発は完璧な方法ではないにしても、特別なスキルを求めず、広く誰もがアプリ等を開発できる手段として、非常時対応には向いている方法だと思います。
用意されたパーツだけを使うため、パーツを用意する人のセンスで色々と変化してしまいます。プロジェクトチームではセンスを磨くよう努めています。