1か月前の4月13日木曜日の朝、Jアラートが発せられ一時騒然としました。
筆者がスマホの画面を見た時は7時56分、北海道から遠く離れた兵庫でしたが、外は通勤・通学の時間帯で住宅街でも多くの人が外に出ている頃でした。
起きていたことは下図のとおり、外国からのミサイル発射でした。
お向かいの1年生も外出済
通勤・通学の時間帯でしたので、小学生も既に登校していました。今年から小学校に入ったお向かいのお宅も、お子さんは既に外出していました。
近くの高校の生徒さんが家の前を通るには少し早い時間でしたが、アラーム鳴動から10分もすると高校生がたくさん行き交うようになりました。
当事者であれば混乱
筆者の居た場所は札幌から直線距離で1,000kmもあるので、北海道への落下が予想されるミサイルで慌てている人は居ませんでしたが、Jアラートでは『建物の中や地下へ』とアナウンスされていましたので、北海道では大変な恐怖であったと思います。
災害が発生する前のアラートなので、その時点では全員が無事であることは自明でしたが、家族や知人が安全な場所を確保できてかどうかは心配であったと思います。
2018年6月18日
筆者の居た場所では2018年6月18日の似たような時間、朝の情報番組 zip がエンディングに差し掛かっていた頃に大きな揺れを感じました。大阪北部地震と呼ばれる地震です。
大阪を中心に交通は大混乱となり、連絡が取りづらい状況になりました。
まさに安否確認の連絡を取る必要な状況でした。
安否確認
出勤可否
帰宅困難
災害が起こると、時相に合わせて取得したい情報が変化します。
今回のJアラートでは恐らく、Jアラートに気づいているかということを『知らせたい』と考えるのが発報した7時55分から落下予測の8時00分頃まで、8時00分頃からは安全な場所に『退避したか』を確認したいと思うようになったのではないかと思います。
退避することが最優先ですので、退避できた人から順次連絡が入ると、心配する側にとっては安心ですが、心配する側に被害は無いので、まずは心配される側の都合が優先されます。
今回は落下せずに済みましたが、実害が出ている場合には『安否』の確認が行われたものと思われます。
安否確認のあとや、直接的被害を受けていないエリアでは出勤可否や帰宅困難に関する調査の必要性を感じる事になったと思います。
おそらくミサイル着弾となると公共交通機関は安全確認のために運休、それに伴い様々なサービスが止まったと思います。もし発電所や変電所が被弾すれば大規模停電が発生しますので、やはり運休は起こり得たと思います。
安否確認システムの利用
時相に応じた情報収集には、安否確認システムを使う方法が良いと思います。私たちが開発しているからという背景もありますが、他社製品を使うにしてもメールや電話に比べると優れた面があります。
例えば今回のJアラートでは発報したのが7時55分頃、着弾予測が8時00分頃なのでわずが5分しかありません。
- Jアラート確認済
- 安全な場所へ退避済
- 退避場所は○○にある○○
といった情報が本部に集まっていれば、とりあえず連絡を入れてくれた人の分は掌握できます。
自動的に収集できますので、本部では他の対応を進めていて問題ありません。
着弾の状況によってはその後の連絡が不可能になる人も居るかもしれませんが、8時00分までに得られた情報から、安全であることが推定できる人については無事を信じて良いのではないかと思います。
これだけの情報でも、安否不明者の中から優先的に連絡をつけるべき相手が抽出できると思います。
並行して、事業継続という面では出勤可能者リストの作成も実施し得ると思います。今回は朝8時の事件のため出勤がキーワードになりますが、夕方であれば帰宅困難者の把握、その状況によって翌日の出勤可否なども想定することになったと思います。
情報活用のためのシステム
『安否を知ったから何なのか?』というご質問をいただくこともよくあります。
その通り、『何なのか』が重要です。
安否を知っても助けに行ける訳ではないので、知らなくても良いと言えば、そういう場合も多いと思います。
BCP(事業継続計画)として、自社事業が立ち行かなくならないように、自社のために情報を集めるこも『何なのか』の理由になります。
関係者としては事業のために、自らの安否を連絡することになります。
会社としては臨時休業するが、被災して困っていれば有志の社員を貸し出します、という場合には社員のための安否確認であると言えます。
地震や土砂災害で家屋が被害を受けた場合などに、総務課が中心となってフォローに入るということは実際にある話です。
何らかの目的があると、安否確認システムを導入する意義が高まります。
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