安否とYes/No
安否確認システムでは、安と否を確認します。
その回答をYes/Noや○×などに変える事でアンケート調査ができます。
AmpiTaは入力方法や項目数の任意変更が容易にできるため、アンケート調査への応用ができます。
ARSとは
ARSとは、”Audience Response System”(オーディエンス・レスポンス・システム)の略号です。
ARSの目的や機能は、オーディエンス(聴衆)の意見を集めることです。
『○○だと思う人!』と質問されて、聴衆が挙手をするというあのシーンをデジタル化するのがARSです。
答えづらい/応えづらい
例えば
『電力逼迫の冬を迎えます。対応として二択ならどちら?』
という質問を講演会場で投げかけられた時、今までであれば挙手で答えていたと思います。
ただし、その回答は本人の意思を反映しているでしょうか。
その集計結果は正しいでしょうか。
挙手であれば手を1本ずつ数える事で具体的に数値化できますが、拍手となると数値化もできません。判断者の主観に委ねられます。
ARSを使うと、周囲の意見に左右されず、数値化も容易にできます。
【参考】榊原禎宏・森脇正博・西村府子: 教師はなぜ授業中の挙手を好むのか -教師の思惑、子どもの都合-, 京都教育大学教育実践研究紀要, 第13号, 2013, p223
アクティブ・ラーニング
アクティブ・ラーニングとは、学習者が能動的に学ぶ学習方法の総称的なものです。
文部科学省のホームページで散見される言葉ですが、定義としてどこかに掲げられている様子はありません。
言葉としては『主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング』といった表現では出てきます。
アクティブ・ラーニングの実践にARSが役立つという話題が散見されます。児童・生徒がどのように考えたのか、理解度や真直度はどの程度なのかといったことを教員側が把握できるというあたりが利点のようです。
創造的な学びというものは、四角四面の教科書通りの教育だけでは育むことが難しいと思いますが、ARSを使って教育者が児童・生徒の個性を発掘し、伸ばす手助けをしてくださるのであれば活用を広げて貰いたいと思います。
【参考】文部科学省: アクティブ・ラーニング&カリキュラム・マネジメントサミット2019
【参考】内閣府: 大学教育等の充実, 第1節 自己形成のための支援, 第2章 全ての子供・若者の健やかな育成, 平成29年版子供・若者白書: p38
【参考】政府広報オンライン: 2020年度、子供の学びが進化します!新しい学習指導要領、スタート!(2021年3月13日)
【参考】文部科学省: 2.新しい学習指導要領等が目指す姿, 資料1教育課程企画特別部会, 論点整理初等中等教育分科会
学校ではイジメの遠因
挙手でアンケートをとることが直接イジメにつながる訳ではありませんが、その回答内容によっては弱点をさらけ出してしまう可能性もあり、付け入る隙を与えてしまいます。
意見を求める側に悪意が無くても、結果として何が起こるかというところまでを推測しなければなりません。
最近は微妙な年ごろの子に、微妙な質問をするような先生は減ったと思いますが、挙手でのアンケートは危険が潜みます。
質問すること自体が悪ではない場合、秘匿性あるアンケートが必要で、特に『誰が答えたのか』を知る必要がないようなアンケートは、教師と生徒・児童は主従関係ではないので、教育現場と言えど秘匿化されるべき情報はあります。
【参考】NHK: ワクチン接種「挙手で確認」相次ぐ 同調圧力や差別の懸念も(2021年9月21日)
士気を上げるなら挙手!?
遠足や運動会の前日に『明日は楽しみですか?』とARSで聴いてもあまり意味がありません。
おそらく先生が元気よく『楽しみですか!』と聞いて子供たちが『は~い』と言いながら挙手する姿が望ましいのかなと思います。
ただし、手を挙げなかった子がいてイジメだのという話に発展するといけないので、聴けない時代なのかもしれませんが。
そういう意味では、同じ目的で集合している場所であれば、コールアンドレスポンスのようなことも起こります。
同じ人のファンが集まり、同じ質問に答えるという場面で『元気ですか~!』との問いかけにスマホで『Yes』と応えるのも寂しいと思います。
回答者はウェブブラウザだけ
AmpiTaの情報登録画面はウェブサイトを利用しているため、回答者はウェブブラウザがあれば利用可能です。
おそらくウェブブラウザを搭載していないスマートフォンは無いと思いますので、スマホ持込の人数が回答権を得られる人の最大数になります。
スマホの貸出が可能であれば、回答権を貰えない人を減らすことができます。
一見さんOK
ウェブブラウザを使っていることで、名簿登録等が不要になります。
ウェブでのセミナーで、誰が聴いているかもわからないときでも、画面に表示された二次元コードの走査、チャットに書かれたリンクのクリック(タップ)でアンケート画面を開くことができます。
会場でスマホを貸し出す場合も、個別に設定は不要なので管理側の手間は軽減されます。
非匿名アンケート
AmpiTaは匿名でのアンケートがウリでもありますが、その反対の個人を特定してのアンケートも可能です。
アンケート回答ページは全員共通ですが、氏名入力欄が無いアンケート回答ページを作ります。氏名欄は自動入力とします。これは氏名ではなくIDや電話番号など個人を識別できれば何でも良いです。
強制入力される部分と、個人が自由に回答できる部分を設けることで、記名式アンケートが実現します。
アンケート回答ページへのリンクを張った個人用HTMLページを作って配布する必要がありますが、この個人用HTMLページはAmpiTaの機能を使えば自動的に作れます。
名簿を用意し、その名簿をインポートすることで流し込み出力ができます。
自動集計
AmpiTaでは、ごく短時間にアンケート結果を自動集計します。
大ホールで挙手者が圧倒的に多いのを感じるのは一瞬だと思いますが、そこまで早くはありません。
聴衆の皆さんが画面を開いて、回答を選択し、送信を押すのにかかる時間は1問なら1分以内かなと思います。
それを講師のパソコンで受信し、集計するのも1分程度なので質問してから2~3分後には集計結果が出揃うと思います。
グラフ化も自動
自動集計画面でテキスト表示をグラフ表示に切り替えるだけでグラフ化できます。
数十種類のグラフ
グラフの選択肢は35種類、実際には同じような形になってしまうグラフがあるため十数種類から選択できます。
横棒グラフ、縦棒グラフ、折れ線グラフ、面グラフ、バブルチャート、ドーナツグラフ、円グラフ、じょうごグラフ、ピラミッドグラフ、レーダーチャートなどが選択可能です。
画像とウェブ出力
AmpiTaのARSでは、グラフのデータを画像ファイルとウェブページファイルで出力します。
画像ファイルは『PNG』と『JPG』から選択可能です。標準ではPNGとなっています。
ウェブファイルとは、HTMLタグで構成されたウェブブラウザで閲覧可能な形のファイルです。拡張子は『.html』です。
このウェブファイルは、前述の画像ファイルをリンクしており、画像ファイルを表示するためだけのページです。
同じフォルダ内に画像ファイルとHTMLファイルを同時保存するだけで連携しますので、難しいことは考えなくても大丈夫です。
Zoom画面でグラフ共有
ウェブセミナーの最中に、出力されたファイルを探して何度も行ったり来たりするのは大変だと思います。
AmpiTaのARSではHTMLファイルを出力するので、瞬時にブラウザで表示することができます。
Zoomであれば、ブラウザを共有しておくだけで、新しいグラフを出力すればブラウザのタブ切替だけで共有できます。
手順
予め、パソコンで標準使用しているブラウザを起動しておきます。起動しておかないと次の操作で候補されません。
Zoomで『画面の共有』を選びます。
共有設定の中から標準ブラウザを選択します。
選択したブラウザに表示されているウェブサイトが共有されます。
新たにオーディエンスからアンケートを取ります。
あるいは、既存のグラフの種類を変更します。
グラフのファイルを出力すると、画像ファイルとHTMLファイルが同時に出力されます。
HTMLファイルはウェブブラウザで共有されます。
Zoomで共有しているウェブブラウザのタブを切り替えて、新しいグラフを表示します。
質問/応答の合理化(単回化)
隠れた合理化効果とも言えるのが質問と回答のやり取りが単回で済むようになるということです。
例えば血液型を聴く場合、A型、B型、O型、AB型、不明としただけでも5択になります。挙手であれば『A型の人』『B型の人』と最低でも4回質問が必要、参加人数がわからなければ5問目も『わからない人』『答えたくない人』と質問することになりますが、なかなか挙手しづらい質問です。
ARSを使うと『どれか1つにチェックしてください』という声掛け1つで10秒もあれば回答できます。集計も合わせて1分ほどで終わります。
『何時間くらい寝ましたか?』という質問では、口頭ですとどんな選択肢があるか説明して、そのあとで挙手となるので簡単のために『6時間以上寝て来た人』と2択に絞ってしまうこともよくありました。
ARSを使えば4群でも6群でも1回の質問で終わりますので非常に合理的です。
さらには、直接数字で回答してもらうことも可能です。
同様に年齢層なども細かく刻んで質問することができます。
聞きづらい内容の合理的な質問
『あなたの年収は?』と聞かれて答えてくれる人は何人いるでしょうか。
それが100人収容の会場で挙手となると答えづらさが増すと思います。
選択肢が多いと、回答者数が少ない選択肢では注目を浴びやすくなってしまいますので、あえてそこでは答えず、無難な答えを選ぶかもしれません。
ARSが、その課題を解決します。
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